佐藤厚
メーリングリストの種類とサーバの基礎知識
今回からメーリングリストを開設するための準備を進めていきます。自分がオーナーとなってメーリングリストを運営していくには、少しだけメーリングリストの内部に関する知識を身につけておくほうが困ったときの対処に役立ちます。専門知識といっても、難しい話ではないので、安心してくださいね。
メーリングリストをはじめるために知っておきたい基礎知識として、メーリングリストの種類や、実際に開設して運用するときに使用するメーリングリストサーバの基本的な仕組みとオーナーが扱える機能について触れていきます。
メーリングリストの開設は次のサイトもあわせて参考にどうぞ
▼メーリングリスト開設の手引き
http://www.kt.rim.or.jp/~asato/ml
今回は特にこちらが役立ちます。
▼「メーリングリストの機能」
http://www.kt.rim.or.jp/~asato/ml/basic/kinou.html
▼「メーリングリストサーバ」
http://www.kt.rim.or.jp/~asato/ml/basic/server.html
メーリングリストの種類
メーリングリストは、作ろうとするテーマや規模によっていくつかの形態があり、「公開メーリングリスト」「非公開メーリングリスト」「配送承認式(モデレート)メーリングリスト」の3種類があります。これからメーリングリストをはじめていくときは、目的にあった運営方法を選択していきます。
★公開メーリングリスト
オープン型とも呼ばれています。メーリングリストでの開設方法としてもっとも一般的で、インターネット中の人全員を募集対象として運営していくのに最適です。フリートークはもちろん、趣味やファンクラブ、仕事に関する技能の情報交換を目的としたメーリングリストは、公開して人を集めながら活動していき、参加者を増やしていきます。女性限定など参加条件をつけても、インターネット利用者を対象にするのであれば公開メーリングリストが適しています。
★非公開メーリングリスト
クローズ型とも呼ばれています。参加対象を特定のごく限られた人に絞りたいときはこの方法でメーリングリストを運営します。例えば、卒業生の連絡用メーリングリストや、仕事や仲間の打ち合わせ、仲良し同士のおしゃべりなど、身内同士の連絡に活用するときなどに用いられます。
非公開メーリングリストは、開設してもその存在を知らせずに活動し、入会したい人は、オーナーに直接相談して登録してもらいます。非公開メーリングリストは、誰でも入れるような体制をとらないのが特徴です。閉鎖的なメーリングリストではありますが、部外者が入ってほしくないような参加対象の場合はこの方法が最適です。
【公開メーリングリストと非公開メーリングリストの違い】
公開メーリングリスト
非公開メーリングリスト
参加対象
インターネット利用者なら誰でも
身内など限られた人のみ
募集案内
あり
基本的にしていない
入会方法
登録ページから自分で手続きする
またはオーナーにメール
オーナーに入会希望を伝える
主な用途
大勢の人を交えた情報交換
フリートーク
趣味に関する話題
地域交流
特定の人のみの連絡用
卒業生同士の連絡
仲のよい友だちだけでのおしゃべり
紹介制にした仲間同士の交流
★配送承認式メーリングリスト
最後に特殊な形態で配送承認式(またはモデレート式)と呼ばれるメーリングリストを紹介します。これは、メーリングリストに投稿できる人を制限したい場合に用いる方法です。この方法では、登録者がメールを出してもすぐには配送されず「承認待ち」となるのです。配送許可を出す権限をもっているオーナーやアシスタントが、内容を確認して、配送許可を出すとメールが全員に送られます。
この方式のメーリングリストは、主に特定の人だけがメール投稿したり、メールマガジンのような活用をする場合にのみ利用します。例えば、ある部署やグループで複数の担当者がおり、その人たちだけがメンバー全員に一斉連絡できるようにしたい場合や、投稿者のメールを確認して採用を判断するようなメール配送をするメーリングリストなどに使われます。このように、配送承認式は特別な目的がないかぎり用いられないので、あまり一般的ではありません。
FreeMLでは、すべてのMLで、承認に関する設定ができるようになっています。
最近、迷惑メールやウイルスが非常に多くなっています。そういったメールが、参加者全員に送られてみんなが迷惑をしないように、「迷惑メールと思われるメール」や「添付ファイルのあるメール」はオーナーがチェックをして、オッケイを出したものだけを配送するというような設定ができます。(
ヘルプ参照
)設定場所は、MLページ>運用の設定>ML情報の設定の中の詳細な設定です。MLを運営している人はチェックしてみくださいね。
これだけは知っておこう!メーリングリストサーバの仕事
メーリングリストをはじめるには、登録者へメール配送するためのメーリングリストサーバが必要です。FreeMLはこのメーリングリストサーバの機能を無料で提供してくれるのですが、オーナーはこのサーバの知識を少しは知っておいた方がいいでしょう。ここでは、これだけ知っていれば大丈夫という必要最低限の情報に絞って話をします。
メーリングリストサーバとは、インターネットにつないだパソコンよりも性能のよい特別なコンピュータ機器のことです。このコンピュータの中には、メーリングリストを利用するための特別なソフトが組み込まれていて、メーリングリストを稼動しているのです。MyPageやログインといった機能もこのソフトが動いて処理しています。
メーリングリストサーバはいつもどんな仕事をしているのでしょう。実は、単にメール配送だけをしているのではなく、気がつかない仕事をたくさんこなしているのです。メーリングリストに投稿するたびに、サーバーは次の仕事をこなしています。
メールの差出人をチェック
メール登録者に配布
メールを保存
メンバーの参加・退会の処理
入会案内の送付
メーリングリスト運営の変更
このように、メーリングリストサーバは目立たないけれども私たちがメーリングリストを快適に利用できるための様々な作業を24時間眠らずに処理してくれているのです。ときには、サーバに感謝しなくてはいけませんね。
これらの作業の技術的な詳細は知る必要はありませんが、メーリングリストを利用するにはサーバがあり、たくさんの仕事をこなしているという点は覚えておきましょう。
メーリングリストのオーナー権限とは?
メーリングリストを運営していくために、オーナーにはサーバの全機能が利用できるようになっています。メーリングリストを開設すると、参加者が利用できる機能のほかに、開設者にはそのメーリングリストを保守・管理していくのに欠かせない特別な機能も使えるようになります。これをオーナー権限(管理者権限)といいます。オーナー権限は参加者には見ることも利用することもできません。たとえば以下のような権限があります。
特定のアドレスを強制退会できる
登録されているメールアドレスを参照できる
再登録をさせないためのブラックリスト指定
あるメールアドレスを直接登録できる招待設定
部外者からのメールが来たとき、配送するための承認機能
メーリングリストの入会案内文の変更
メーリングリストの廃止
ここで注意しなければならないのは、こうしたオーナー権限はメーリングリスト全体の運営に必要なときにだけ使うものであって、個人的な都合でやみくもに使ってよいものではありません。たとえば、参加者のメールアドレスを個人的な理由で勝手に削除するようなことは決して行ってはなりません。それがきっかけでメーリングリストの活動が泥沼に陥る危険があります。興味をそそるような機能がこうしたオーナー権限に含まれるので、最初のうちは権力を持ったような気分になりがちです。あくまでも、メーリングリストを維持管理するときだけにオーナー権限を使うといった心構えを身につけておきましょう。そして、本当に必要なときは使う意志をもつのも必要です。
メーリングリスト関連の知識としてはおおむねこれだけ知っておけば十分です。あとは、実際に活動していにつれ、気がつかないうちに身についていきます。事前にたくさんの知識を詰め込んでも逆効果となり息切れしてしまいますので、今回取り上げた基本的なことだけ押さえておけばまず大丈夫です。
次回はいよいよ開設にあたっての具体的な準備にかかります。メーリングリストを始めるには目的や構想が大事。構想の練り方や、メーリングリスト内でのルールの作り方にスポットをあてて話を進めていきます。どうぞお楽しみに♪
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